2016年 10月 の投稿一覧

「応援する人」、岩田大志さんへ。

「俺から言えることは一つだけ。ここは、お前がいつでも帰ってこられる場所だからね。」

 

長期離脱せざるを得なかった時、かけていただいた言葉。
どれだけ救われたか。

そう言ってくれた本人が、帰らぬ人になってしまった。

上司の岩田大志さんが、先週12日に急逝した。
まだ41歳だった。
本当に突然だった。

 

訃報を聞いてからのこの10日間、何とか耐えなければと、
意図的に気持ちを麻痺させて凌いできたように思う。
まともに感受してしまったら動けなくなると思った。

きちんと日常を回さなければ。
岩田さんのことが大好きだった人たちが、ちゃんと悼めるために自分にできることをしなければ。
せめて葬儀が終わるまでは保たなければ。

それでも、そんなに都合よく麻痺できるわけもなく。
おかしな頭痛が続き、呼吸が浅くなり、身体が痺れ、所構わず涙が流れた。

なんとか耐えてこられたのは、悲しみに襲われているにも関わらず、
岩田さんやご遺族のために踏ん張っている先輩たちの姿がそばにあったからだと思う。

葬儀が終わり、平日が終わり、一人になり、
今また、とても重いものが押し寄せてきている。

痛みはあって当たり前。
痛くないわけがない。

でも大事なことは、自分の痛みと向き合いながらも、
大事な人に気持ちを向けてきちんと悼むこと。
そして、感謝をすること。

 

だから、一つずつ思い出し、書き綴り、彼がどれだけすごい人だったかを残そうと思う。
とてもすべては書ききれないけど。

 

 

 

出会いは大学生の時だった。
南アフリカとSkypeでつながるTABLE FOR TWOのイベントに、参加者の一人として来てくれていた。

英治出版の本は学生の時から本当に好きで、多くの知恵と勇気をもらってきた。
出版社名だけで買ってしまう、唯一の会社だった。

そんな「憧れの」英治出版のスタッフの中で、初めて会ったのが岩田さんだった。
挨拶をした時の第一印象は、

「えっ、無愛想…」

だった。

恐る恐る「英治出版の本で一番オススメはなんですか?」と聞くと、
名刺の裏側に載っている1冊の本を指差した。

サーバントリーダーシップ』だった。

今振り返ると、このチョイスが岩田さんを思いっきり表していたと分かる。

そこから大した会話をすることもなく、イベントを終えた。

数ヶ月後、TABLE FOR TWOの支援地であるウガンダとルワンダに渡航し、
その報告動画を作って公開した。
英治出版のアカウントだったか、岩田さんの個人アカウントだったか、両方だったか。

「ぜひ見て欲しい動画です。」

という言葉とともに、その動画のURLを貼り付けてTwitterでつぶやいてくれていた。

 

これが、僕が岩田さんから受けた最初の「応援」だった。

 

 

 

僕がTABLE FOR TWOの活動を始めるきっかけになった本『「20円」で世界をつなぐ仕事』。
この本は英治出版の本「ではない」。

だけど岩田さんは、この本を含めたフェアをあちこちの書店さんに仕掛け、注文書まで配っていたそう。
実際に、知り合ってしばらくしてから、

「『「20円」で世界をつなぐ仕事』の販促物を作りたいから、協力して欲しい。」

という連絡をもらった。
「自社か他社か」という概念は、本当にこの人にはないのかもしれない。

この本は、僕の人生を大きく変えた本だった。
もしかしたら、僕が書店さんでこの本に出会うことができた裏側には、
やはり岩田さんの力が働いていたのかもしれない。

 

僕が今関わっているWorld Theater Project。
代表が書いた『ゆめの はいたつにん』という本がある。
これも英治出版の本ではない。

実は僕もこの本の中で登場させていただいていて、それを岩田さんに伝えると、

「マジ?1冊ちょうだい。注文書も束で渡して。」

と言って、やはり猛烈に営業してくれた。
この本を中心にしたブックフェアが、今、愛知県でも開催されている。
彼の一声で。

「この本の中で「スピーチの神様」って紹介されてるの、こいつなんですよ」

一緒に回っていると、よくそう言って紹介してくれた。
僕が「しまった、今日現物持ってきて見せればよかった」と思う日も、
なぜか彼のカバンの中には『ゆめの はいたつにん』が入っていた。

「俺は、『ゆめの はいたつにん』のはいたつにんだから」

得意気にそう語っていた。

 

 

 

自他共に堂々認めているから書くが、彼は伝説的なオタクでもあった。

「平日は“お仕事”。休日は“推しごと”」

と、よく言っていた。
実際のところ、平日も“推しごと”をしているところを何度も見たけど。

毎週のようにAKBグループのコンサートや握手会のために全国を飛び回っていた。
なんでそんなに体力がもつのか不思議だった。

「お前が汗水垂らして注文をもらってくるでしょ。英治出版の売り上げが上がるでしょ。そこから俺に給料が払われるでしょ。それが握手券になるんだよ。お前は俺の握手のために働いているんだな。」

こんなにありありと仕事の先にあるビジョンを描き出してみせるリーダーはなかなかいないと思う。
モチベーションを下げていただきありがとうございます。

でも驚いたのが、この話をしたら、

「じゃあ岩田さんの握手のために注文しますね」

という書店員さんがいたこと。
そう言わせてしまうような人だった。

 

しょっちゅう推している子が変わるから、話題についていくのが大変だった。
書店員さんに「岩田最新情報」を求められるから、聞き流すわけにもいかなかった。
おかげでだいぶ詳しくなってしまった。
「また変えたんすか」と言うと、あの名言を教えてくれた。

「推しは変えるものではなく、増やすもの。」

彼はこう続ける。

「出版だって一緒でしょ。新しいタイトルを出したからといって、前の本を絶版にするか?」

妙な説得力があった。
それでもやはり、

「岩田さん、浮気ですか?」

と、メンバーに聞かれることがあったらしい。
彼はこう答えたそう。

「浮気じゃないよ。全部本気。」

 

 

 

岩田さんは、「応援する人」だった。

一度応援モードに入ると、受け手がびっくりするほどのマメさで、
本当に「全部本気」で応援していた。
その多くが、自社や自分の利益とは関係のないことだった。

「告知をしろ」

が彼の口癖だった。
亡くなる前日、休んでいるはずなのにも関わらず最後に送られてきたメールは、

「フェアをやってくれている書店さんのブログ記事、つぶやいておいて」

だった。

 

岩田さんが勧めてくれた『サーバントリーダーシップ』から引く。

 

ここに展開されているのは、一見すると穏やかで地味だけれど、肝心なところでは静かに支えてくれる奉仕型のリーダーの薦めだ。(p.6)

フォロワーの刹那的な欲求に媚びるのではなく、リーダーとして高い志、ミッションやビジョンを持って、それを本気で信じ、その実現に向かうフォロワーを支える(p.10)

サーバント・リーダーは常に自問すべきである。「どうしたら、最良の奉仕ができるだろうか」と。(p.63)

 

彼は、サーバントリーダーだったと思う。

 

 

 

岩田さんが書店員さんをやっていた時代に、
「万引き犯」を捕まえた時の話が社内で流れたことがあった。

 

青葉台時代に捕まえた高校生の話を。

コミックを万引きした高校生を私服警備員が捕まえて事務所に連れてきました。
僕が勤めていた書店では万引き犯はそのまま警察に通報してあとは任せる、というルールがありましたが、その日店長不在で責任者だった僕はそのルールを破りました。

事務所で高校生と話をして「なぜ万引きをしたのか?」という問いに、彼は親との関係に悩んでいるという話を始めました。
受験を控え、本人は勉強をしているのに毎日毎日親から勉強をしろと言われて顔を合わせるのも嫌になってきたこと、
本当は学校の勉強のことを親に相談したかったのに出来なかったということ。
むしゃくしゃしてきて何をしていいかわからず、店に入るまではそんな気もなかったのに鞄の中に本を入れてしまった、と。
本人いわく万引きは初めてで、いわゆる出来心。

僕が話を聞きながら考えていたのは、渋谷時代の組織的転売目的の万引きや神田時代のおじさんおばさんの常習犯のことでした。

警察に渡すことは簡単だけどそれで解決になるのだろうか、なぜ万引きがよくないことなのか、彼自身がしっかり考えて理解しないと同じことを繰り返して、渋谷や神田の時に見た大人たちと同じようになるのではないかと考えました。

彼に対してもう一つ僕が聞いたのは、「万引きをしたことで誰が一番悲しむと思いますか?」という質問。悩みながら答えを考えていた彼は「お店の人です。迷惑をかけてすみませんでした」と謝ってくれましたが僕は「違うよ。一番悲しむのは君をここまで育ててくれたお母さんだよ」と伝え、今回に限り警察には通報しない。ただし両親には連絡をしてお店まで迎えにきてもらうことにしました。
受験生ということもあり、一度の過ちで人生を棒に振って欲しくないという思いもありました。

家に電話をして高校生の息子さんが万引きをして捕まったことを伝え迎えに来てもらったのですが、その時僕がお母さんにお願いしたのは、

・決して頭ごなしに怒らないでほしい
・彼が悩んでいることを伝えてその悩みを聞いてあげてほしい
・その上で、出来ればお父さんも一緒に万引きはなぜしてはいけないことなのか、家族でゆっくり話して欲しい

ということを伝えそれが約束できるのであれば警察には連絡しませんとしてその日はお引き取り願いました。

確か1週間後くらいにその高校生からお店に電話がありました。
帰宅後両親に謝りたくさん話しをしたこと悩みを聞いてもらい、万引きについてもなぜいけないことなのか、考えさせられました。と言われて改めてお詫びと感謝を伝えられました。
「次来るときはお小遣い持ってきて欲しい本を買ってね」と伝えたところ、その高校生はお客さんとして来てくれるようになり、僕が辞めるときに連絡先を交換しました。

昨年、知人の結婚披露宴で柄にもなく友人代表スピーチをしましたが、新郎はその時の高校生です。いまは幸せな生活を送っています。

 

そして岩田さんのメールは、こう締めくくられていた。

 

僕もSKE48の須田亜香里さんと結婚して幸せになりたいと思います。

 

いい話を、全部茶化してしまうのが岩田さんだった。
照れ屋。
(ちなみに、その後「推し」は変わっている。「増えた」のか)

 

 

 

そんな岩田さんが、茶化すことなく真っ直ぐに伝えてくれたのが、冒頭の言葉だった。

 

「俺から言えることは一つだけ。ここは、お前がいつでも帰ってこられる場所だからね。」

 

 

 

帰ってきてくれないかな、と思う。

「暇だからチキン(僕はそう呼ばれていた)いじめて時間つぶそ。」

って言って、輪ゴム飛ばしてきたり、人が書いている記事の文面を改変してきたり、
百歩譲って、もういつものそれでもいいから。

ほんとに、マジでつらいんで、帰ってきてくれませんか。

「今ならアイドルの写真が特典でついてくるからミズノのシューズを買え。その写真くれたら、待遇考える」と言われたから、本当にミズノにして買ったんですけど。
店員さんが写真渡してくれないから、わざわざレジで言ってもらってきたんですけど。
「失礼しました、そんなに熱心な上司がいらっしゃるんですね」と言って、クリアファイルまで付けてもらっていたんですけど。
明日渡しますねって、メール送ってたんですけど。

棺の中に入れてしまおうと葬儀の日に持って行ったけど、
顔見たらそれどころではなくなり、すっかり入れるのを忘れてしまった。

なのに、ポケットの中に入れていたはずのそれが、今どこにも見当たらない。
ハンカチを出すときとかにどこかに落としたのだろうけど、
僕はこっそり岩田さんが持って行ってくれたと信じてますよ。
ちゃんと手元に渡ってますよね?

 

だったらお礼くらい直接言え!

 

と叫びたい気持ち。
だけど、お礼を言わなければいけないのは僕の方。

 

こんなどうしようもない僕を長年気にかけてくれて、ありがとうございました。
知らない世界のことをたくさん教えてくれて、ありがとうございました。
僕が関わる色んな活動を応援してくれて、ありがとうございました。
TABLE FOR TWOも、チャリ旅も、World Theater Projectも、英治出版の仕事も、闘病も、
時にはその隣に、時にはその陰に、いつも岩田さんの姿がありました。

「給料代わり」と言いながら渡してくるCDや写真、あれだけはいらなかったです。
処分に困っています。引き取りにきてくださいよ。

 

岩田さんが通っていたあの書店さんのあの人が、追悼棚を密かに作ってくれていますよ。

昨日『ビジョナリー・ピープル』を電話で大量に注文くださった別の書店さんのあの人は、
「フェアか何かですか?」と聞いたら、

「いえ、特に。ただ、喜んでくれる気がする知人がいまして。ちょっと見せてやりますよ。」

と言っていましたよ。

みんな今、あなたのことを想っていますよ。
耐えられないほど涙を流して、でも思い出話には腹抱えるほど笑わされて。

 

すごい人だった。

 

 

 

そっちでもたくさんコンサートに行って、握手会に行って、カドヤのガリ酎飲んで、かんてきやの焼き鳥食べて、サンエトワールの塩バターパン買い込んで、代々木の10円ブリ大量に注文して、ジョリーズでペヤング作ってもらって、じゃがりこの箱にワイン注いで、大井町の銭湯でちゃぷちゃぷして、楽しんでください。

 

どうせ茶化されると思って、直接言えなかった。

あなたは、僕の命の恩人です。

体調が悪い時に、よく言ってくれた言葉を、そのまま返します。

 

 

おやすみなさい。

 

 

でも、本音を言えば、できれば起きて帰ってきて欲しいです。
あなたが、いつでも帰ってこられる場所があります。

 

 

 

お世話になりました。
忘れません。忘れられません。忘れません。

年齢が追いついたら、あだ名の「ガンちゃん」で呼ばせてください。

岩田さんがびっくりするくらいの、いい立ち飲み屋見つけておきますよ。
また乾杯しましょうね。

 

僕はちゃんと立ち直りますから。
悲しみに暮れているあなたの仲間たちを、守ってあげてください。

 

%e3%82%b5%e3%83%bc%e3%83%8f%e3%82%99%e3%83%b3%e3%83%88%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%82%99%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%83%e3%83%95%e3%82%9a

ganchan

ウルトラマラソン挑戦記〈3〉:新しい相棒

この1週間はイベントが5つあった(明日でひとまず最後)。
自分の至らなさを痛感しとても勉強になったし、
色々な分野の話を聞けてとても刺激的だった。

が、準備も含めゆったりした夜を過ごすことがなかなかできなかった。
連日ずっと疲れが抜けない感じで、日中もフラフラ状態の日が続いてしまった。
ランニングもまったくできず、9/25の初フルマラソンから2週間も空けてしまった。
(これはいかん…)

今日は午前中会議が終わってから、
午後は意識が飛んで布団に突っ伏していた。
貴重な休日の午後が…

 

それでも、収穫ありの一日だった。

ぶっ倒れる前にスポーツショップに寄り、
ウルトラマラソンに向けて長距離用の新しいシューズを購入。

1か月半ほど前に池井戸潤の『陸王』を読んでしまってから、
「シューズ買おう!」と思っていたので、ようやく。

陸王

 

新しい相棒がこちら。

 

fullsizerender-2

 

これまで履いていたアディダスのシューズは、
気づけばもう4〜5年使っていたから、
だいぶくたびれていた。

買った当初はハーフマラソンしか考えていなかったので、
スピード重視の超軽量型。
ソールは薄く、重さはほとんど感じない分、
着地衝撃の吸収力はそんなに高くなかったと思う。
加えて経年劣化で硬くなる&磨り減ってしまっていて、
だいぶ足に負担がかかっていたかもしれない。

さらに難点だったのは、一つ小さい26.0で買ってしまっていたため、
15km以上走ると爪という爪に圧迫痛が始まり、
今、何本かの爪は黒いマニキュアを塗ったみたい圧死してしまっている。
フルマラソンまでは我慢して走れたけれど、
これで100kmは無理だし、余計なストレスは一つでも減らしたい。

ということで、割と早急に新しいシューズが必要だった。

 

ウルトラマラソンを考えた時に、
やはり少しでも重みを減らした方が負荷が少ないのか、
それとも多少重量が上がっても衝撃吸収力が大きいものの方がいいか、
だいぶ悩んだ。

100km走ったら、たぶん15万〜20万歩くらいか。

15万回繰り返し訪れる負荷。
ちょっとしたストレスでも、積もり積もれば大きな影響に変わる。

重さを取るか、衝撃を取るか…

 

店員さんに色々相談した結果、衝撃をとることにした。
以前のものよりはソールが厚めの、
ミズノ「ウエーブライダー20」に落ち着いた。

 

img_5688

 

決め手は、

・ソールの厚さの割には軽量(ゲルを入れていないので重くならないそう)
・ミズノの靴は自分の幅広な足に良く合う(サッカー部時代のスパイクもミズノを長く使った)

サッカー部時代のスパイクは、色々なメーカーを試した結果、
一番繰り返し使ったのが幅広タイプの「アマドール」(ミズノ)だった。
ナイキのスタイリッシュなやつも履いてみたいという気持ちはあったのだけれど、
試着の時点で足先が細過ぎてまったく合わず、断念していた。
なので、「ミズノは自分に合う」という良いイメージが強い。

ちなみに、当時はアマドールの中でも「スーパーワイド」タイプを選んでいた。
今回もスーパーワイドを試してみたけれど、
やはり足先の余裕が少しあり過ぎる感じもあったので、
結局通常のものに。

長距離は後半足が浮腫んでくるので、サイズは少し大きめがいいと言われる。
通常サイズの26.5と、一つ大きめの27.0を試してみたところ、
余裕があり過ぎると今度は靴擦れの可能性が出てくるので、
結局通常サイズの26.5に。
使っているうちに伸びて柔らかくなる、ということもあり。

 

やや難点は、

・デザインは他にもっとかっこいいのがあった(今回のはちょっとぼってりしている…)
・横ぶれしない安定感はアシックスのシューズの方が強かった(バランステストをしてもらったら驚くくらいはっきりと違った)

 

何が本当にベストかは、走ってみなければわからない。
が、良い選択ができたのでは、と思う。

色はオレンジと2種類あったが、
実は自分のテーマカラーにしている青に。

青い炎は、赤い炎よりも一見穏やかに見えるけれど、
本当は赤よりも熱い。

静かな、でも強い情熱。

 

 

ということで、一眠りしてから夕方にテストラン。

2週間ぶりのラン、しかも新しいシューズということで6kmくらいにしようと思っていたが、
気持ちよすぎて2倍の12kmに変更。
気候もちょうどいい。ちょっと寂しい気持ちになる季節でもあるが。

シューズの靴底って、こんなに柔らかかったっけ…
と思うほどのクッション性で(前のシューズが死にすぎていたのもあるが)、
逆にちょっとフワフワ感も強く、まだ慣れないのが正直なところ。
シューズの重さも、やはり前のものに比べれば気になり、
「あっ、靴を履いているな」という物質感が強い。

このシューズだとどんな走り方がいいのか、また一から向き合っていくことになる。
実験しながらなので、今日もキロごとのペースはかなりバラバラで安定しなかった。

それでも、6kmくらい走ると、体も温まってきたからか、
シューズの違和感はぐんと少なくなった。

もうちょい長い距離をやってみないと真価は分からないけれど、
本番までの3か月間をかけて、少しずつ仲良くなっていこうと思う。

よろしく。

 

 

そういえば、店員さんが走り方のアドバイスも色々くれた。
上半身のフォームが崩れてきた時のリセットの仕方は特にためになり、
今日さっそく試した。

ウルトラマラソンの相談をできる人はあまりいなかったので、
いいメンターを見つけられて嬉しい。
困ったら相談しに来ていいと、心強い言葉。
電解質補給の粉末サプリもおまけで付けてくれた。

深入りはできなかったし、詳しくは言えないけれど、
自分と同じ種類の、ある困難を持っている方だった。

それでも、堂々とされていた。

11月は自分にとってかなり難しい月。
そこに入っていくしっかりした準備と、
予期不安に引っ張られない決意が必要、
と思っていたところに、すごく勇気をもらった。

 

 

 

しんみりしたところで、読みたい本、乱打でも。

 

サピエンス全史(下) 文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

上巻を読み終えてからなかなか下巻を読む時間を取れず。

認知革命、農業革命、科学革命の3つの大きな変革により、
なぜホモ・サピエンスが食物連鎖の頂点に立ち、
繁栄を続けることができているのかを読み解く。

噂話によってまとまれる集団の自然な規模は、150人が限度と言われる中、
それを優に超える人数が協力し合い、ネアンデルタール人をはじめとした他の種よりも優位に立てた理由。
それは、神話(ある種の「虚構」)を信じてまとまることができる力を認知革命によって得たからだそう。
宗教も、貨幣も、実態を持たない存在を信じることができる、
ということが、ホモ・サピエンスの一つの大きな特徴であると。
長い年月をかけた遺伝子の変化なしに、信じる物語を変えることで短期間に社会的行動を変えられる力。

認知革命以降は、ホモ・サピエンスの発展を説明する主要な手段として、歴史的な物語(ナラティブ)が生物学の理論に取って代わる。(p.55)

なかなか刺激的な主張で、「物語の力」を深掘りしてみたい身としては惹かれる。
早く下巻読みたい…

 

響きの科学 名曲の秘密から絶対音感まで

響きの科学―名曲の秘密から絶対音感まで (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

最近、少しずつクラシック音楽を聴くようになった。
先日のイベントでも気に入っているものを何曲か使うために、
繰り返し聴いていた。
とても良い。もっと早くから出会えばよかった。

先日、マエストロ・西本智実さん指揮のオーケストラを聴かせていただく機会があり、
もう目から鼻から色々出てくるくらい感動した。
音楽は毛穴から聴くんだな。
思考や解釈を飛び越して、ダイレクトに全身に響いていた。
すごすぎる。

知らなくても音楽は楽しめると思うけれど、
響きを人間がどうとらえているのかを科学的に迫っている本ということで、
興味津々。

 

〆切本

〆切本

これは笑える。
笑えるだけではないけれど、超笑える。

夏目漱石、江戸川乱歩、川端康成、太宰治、谷川俊太郎、村上春樹、手塚治虫…

有名作家たちの、〆切に纏わるエッセイ・手紙・作品集。
偉大なる作家さんたちも、みんな〆切に恐怖し、言い訳し、そして守れなかったのだと、
何か許される気持ちになれる。

開き直り具合とか現実逃避の仕方とかが本当に笑える。

 

 

 

あと97冊くらいすぐに挙がりそうだけど、今度にしよう。